カイガラムシの駆除はほんとに厄介

写真は月桂樹に付いたルビーロウカイガラムシを電子顕微鏡で拡大したものです。こいつに長年悩まされております。ちょっとなら手でこすり取るのが一番確実ですが、結構大きな樹のもうあらゆる枝にびっしりと隙間もないくらい大繁殖しているんです。これまでスミチオン、オルトラン液剤、モスピラン、ベニカ、カイガラムシエアゾール等々、市販の薬剤を使いましたがまったく効きません。

六月頃の幼虫発生期は薬剤が効きやすいとネットであったのですがまったく効きませんでした・・・ なぜか薬剤散布後に雨が降ることが多くてどうも相性が悪いようです(笑)仮に雨が降らなかったとしてこの手の薬剤は効かないと思います。カイガラムシの中でもこのルビーロウはかなりやっかいだと思います。調べるとこいつには天敵の寄生蜂が居るらしく大繁殖するまでには至らないとネットで見たのですが、大繁殖してますね~。

やはり昨今の薬剤多用で有益な虫が減ってるんだと思います。

で、カイガラムシが付くとまずセットで発生するすす病もすごく、全体が真っ黒状態で樹勢が弱ってきてるのでさすがにもうのんびりしてられないと思い、12月中旬に遂にマシン油の冬季散布を致しました。またこれが昼に散布して夕方に雨というなんとも相性が悪い結果になってしまい、一か月経ち昨日確認にお伺いしましたら、これが微妙な結果で死んでるっぽい個体も居れば、まだしっかりくっ付いて生きてるっぽいのも居るという結果で代金を頂けるような状況ではなかったのでタダ働きにしました(笑)

落葉樹なら15倍くらいに濃くかけてしまうのですが、月桂樹は常緑樹でしかもお客様が大事にしておられますので、全部にはかけないでとりあえず半分散布で薬害が出ないのを確認後全散布という方法にしました。12月に30倍で散布しましたが薬害はまったく出てませんでしたのでひとまず安心ですが出来ればカイガラムシが死んでたらうれしかったのですが・・・

とりあえず今回もマシン油95%を30倍で散布しました。前回は散布4時間後に雨が降ってしまいましたが、今回は降らなかったので効いてくれることを祈ります。

これでダメならマシン油97%(こっちのが濃度が濃いので効き目が良いようです)かカルホス乳剤をネットで仕入れようと思うのですが、カルホス乳剤ってすんごい高い!500mlで5000円とか(驚愕) しかしこれだけ高ければ効くんでしょうね?

あとは高圧洗浄機で吹き飛ばすという手もありますが、お隣さんにしぶきがかからないようにするにはちょいと厳しいかな?という感じです(あと葉っぱも落ちまくりそうだし)

しかし、カイガラムシでここまで手こずるとは予想外でした。私が三流庭師というのもありますが、ほんと今年こそ駆除しないとお客様に申し訳ないです・・・

こいつもよく見かけるカイガラですがタマカタカイガラムシと言います。こいつは梅に良く付きます、上のルビーロウカイガラムシより駆除がまったくもって楽です。市販のオルトラン液剤、モスピラン液剤で死んでくれます(虫に薬剤抵抗が付いてたら効きにくい場合もあります)。 もちろんマシン油の冬季散布も有効です。

こいつは手でこすり落としてもわりと簡単に落ちるので少ないなら手でもいけます。

ルビーロウは個体が小さくめちゃくちゃ密集して接着度もすごくて手で取るのはかなり手間がかかりますが、タマカタの方は個体も大きくこういう太い枝中心に付くことが多いのでヘラや割りばしとかであっという間にこそげ落とせるので効率が良いです。ルビーロウは枝先の小枝に付くのでそういうやり方が出来ないのでほんとに厄介なのです。

あとタマカタの方は勝手に死んでることも結構あります。つい先日もお客様宅でタマカタカイガラムシがびっしり付いた梅があったのですが、ほぼ死んでおりました。多分天敵にやられたんだと思います。

ということでカイガラムシはいろんな種類がありますが、前者のルビーロウカイガラムシは要注意です。大繁殖する前に手を打った方がよいです。

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