除草剤のお話(選び方、使い方)

昨日ニュースで今、世間を賑わしてるビッグなんちゃらとかいう会社の店舗の前の街路樹だけ不自然に枯れてて、「土から除草剤成分が検出された」とかやってましたので、本日は除草剤のお話をしてみたいと思います。

この時期ホムセンにはありとあらゆる種類の除草剤が陳列されてて、「どれを選んでいいのかさっぱりわからない」という方も多いと思います。除草剤は大きく分けて二種類に分かれます。液体タイプと粒剤タイプ。液体タイプはほとんどがグリホサート系除草剤と言って、ようはラウンドアップです。ラウンドアップは特許が切れてるのでジェネリック品としてあらゆる類似製品が割安に販売されています。ジェネリック品は現在のラウンドアップマックスロードという商品の中身とは微妙に違うようですが概ね除草効果は同じです。

そして粒剤タイプの成分は製造会社によってマチマチのようですが、概ね除草効果が半年ぐらい長く持続するのを売りにしています。液体タイプと粒剤タイプの作用の違いは液体タイプは葉から入って根まで枯らす、粒剤タイプは根から吸収して枯れていきます。さらに粒剤タイプは土に撒いた除草剤成分が半年ほど土に残留して、長い期間雑草が生えにくくなるのを売りにしてます。

勘違いしがちなのは、グリホサート系除草剤をジョウロ等で土にしみ込むまでたっぷり撒いても既存の雑草は枯れますが、その後雑草が半年とか長期間生えなくなる作用はありません。逆に言うと土に除草剤をしみ込ませても土中の除草効果は無効化されますので庭木に影響がなく。撒いた直後にすぐ草花や野菜、庭木等を植えることが出来るのです。

反対に粒剤系除草剤は効果が長く続き、土中の除草効果が長期間残留しますので、撒いてすぐなんか植えても枯れてしまいますし。庭木の根元に粒剤除草剤を撒くと庭木が枯れるおそれがあります。

注意したいのは最近は液体タイプでも「半年ぐらい除草効果が持続!」という商品が売ってますが、それを庭木回りに撒く場合は要注意です(大概、希釈済みシャワータイプで売ってるので庭木回りに撒きますと土までしみ込んで庭木まで枯れてしまうということが起きがちです)

後、除草剤は農耕地用と非農耕地用があるのですが非農耕地用除草剤を農耕地に使用するのは法律違反になり最悪罰せられる可能性がありますので注意しましょう。粒剤系除草剤はほぼ非農耕地用です。ラウンドアップは農耕地にも使用出来るようですが、安いジェネリック品のグリホ系除草剤には非農耕地用も多いのでご注意ください。

しかし実際中身は同じだったりしますが農林水産省へ農薬申請登録しますと国のお墨付きが付き、農耕地用除草剤として販売出来るようです。その申請登録にお金がかかるので申請せず非農耕地用としての販売になりますが、業者はライバル商品よりさらに安く販売出来るメリットもあるわけです。

このように、除草剤にはあらゆる種類、制限等ありますので法令違反しない&大切な植物を枯らさないように買ってきた除草剤は説明書をしっかり読んでから使うようにしましょう。

500mlの希釈タイプはほとんどがグリホサート系です。ラウンドアップとほぼ同じ効果で半額以下で買えるのでコスパが良いです。ちなみにラウンドアップマックスロードの成分はグリホサートカリウム塩で微妙に違います。こっちのが新しいので散布直後の雨に強かったり若干改良されてるようです。

グリホは通常100倍に薄めて噴霧器等で雑草の葉面中心全体に散布します。ジョウロでもよいですがジョウロのが噴霧器より当然散布面積が少なくなりますのでコスパを考えるなら噴霧器のが良いでしょう。スギナ等駆除困難な強害雑草は20倍くらいの濃いめにしつこくかけると駆除出来ます。

グリホの良いとこは上にも書いたのですが庭木に悪影響を与えないことです。あくまで葉っぱにかかったものしか効果がないので、樹の幹にちょっとぐらいかかってもほぼ影響ないです。逆に言うと葉っぱが多いほうが除草剤が効きやすくて、雑草等を刈り込んだ後の茎や根に撒いても効果がなかったりします。※庭木に悪影響がないと言っても葉っぱにかかったら枯れてしまいますので注意してください。

枯らしたくないいろんな草花や庭木が植わってるお庭にはグリホ系除草剤一択です。ただ私の経験上、定期的にグリホ除草剤を散布してる日陰の地面にはゼニゴケが生えやすくなるような気がします。コケ類は概ねグリホが効かないので雑草が定期的に駆除されてる日陰の土地に繁殖しやすいのだと思います。スギゴケとか綺麗なコケなら良いのですがゼニゴケは見た目がね~・・・

カーマ(DCM)のプライベードブランドの粒剤除草剤ですが、成分多すぎてわけわからん笑

めんどくさいですが、しっかりと説明書を見ましょう。粒剤系は大概このような絵がかいてありますね。「根の先端から1メートル以上離す」とありますが、樹木の種類や大きさによりけりで意外と庭木の根って広範囲に張ってますので、大事な庭木を枯らしたくなければ、さらに離したほうが無難です。 というかそもそも粒剤系は枯らしたくない植物のあるお庭には不向きなので撒かないほうがよいです。こいつらは砂利の駐車場やアスファルトの割れ目、際。なんの庭木や草花もない空地とかに重宝すると思います。除草効果が長期間続きますので管理が楽ですよね^^

粉系を使用する際の注意としてはお隣との境界辺りの散布ですね。お隣さんの敷地に庭木や草花、野菜とか植わってる場合は撒かないほうが良いです。「結構離れてるから大丈夫」と思ってても地面に傾斜が付いてたりすると雨で除草成分が隣地へ流れていき、お隣さんの植物を枯らしてしまったりしてトラブルの元です。境界辺りはグリホ系のが安全ですが風の強い時は注意してください。風に吹かれてお隣さんの植物にかかってしまう恐れがあります

あとは除草剤のペットへの影響ですがラウンドアップ(グリホ系)の説明によると「撒いて一日はペット等を散布場所に入れないでください」と明記してありますので一日経てば大丈夫ということのようです。粉系除草剤の売れ筋商品ネコソギ粒剤は安全とまで明記してませんが「毒物ではなく普通物です」と明記しておりました。個人的にはは粒剤を浴びるほど撒いた後に犬猫がそれをペロペロ舐める可能性があるので液体タイプより要注意だと思います。粉が雨で溶け土に浸透した後なら大丈夫っぽいですが保証はしません。

ちなみに芝生内の除草がめんどくさいからと、グリホ除草剤を噴霧器で雑草だけにピンポイント散布したつもりでもこのように芝生も枯れてしまいますので注意してください(笑)噴霧器の粒子はとても細かいので雑草だけピンポイントに枯らすとかむずいですね・・・

芝生だけはやはり手で取るしかないですね、綺麗に維持するには・・・

ということで長々と除草剤のお話をしましたが、昨今の夏は猛暑で雑草を手で取る作業はかなり厳しいので(死にます)除草剤をうまく正しく活用すれば楽に安く除草が出来ると思います。こういう薬剤を多用することは地球環境や生態系に悪影響を及ぼす可能性もありますが、毎日草ぼうぼうのお庭を眺めるストレスを簡単に解決してくれる優れものなのでどうしても使ってしまいます。

とくに年配の方は昔ながらの手作業での草取りをやってらっしゃる方が多いので、除草剤をうまく活用出来たら管理が楽になると思います。体力的にも猛暑的にはかなりきついと思いますから・・・ もちろん手作業での雑草取りが好きな方もいらっしゃいますので他人がどうこう言うことではないですが・・・

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