オリーブを枯らす害虫

先日お客様宅で「オリーブが枯れてしまった」とご報告頂きました。結構でかいオリーブで20年?くらい植わってたようです。とても元気だったしなんで枯れたのかさっぱり解らないので、とりあえず「オリーブは乾燥気味が好きでジメジメは嫌い」とお伝えしてなんやかんやとお話しながらふと根元を見ると。例の穴だらけでオガクズのあれが・・・

もうこれでもかってぐらい穴だらけでした・・・ 根元に雑草とか生えてると意外と気付きにくし、樹木ってやはり上ばかり見るので根元は見逃し気味になったりします。しかし、ここまで穴が綺麗に開いてると早期発見さえすれば駆除は簡単っぽいです(ノズル付きの駆除スプレーでいけると思います)

テッポウムシかな? 「こいつはエゴノキも枯らすし結構怖いな」なんて思って家で調べたら、オリーブアナアキゾウムシとかいう虫の幼虫もテッポウムシと同じような状況になるようです。

私は虫には結構寛大な方で以前は「虫ごときで大きな樹木が枯れることはほとんどない」と思う派でして、虫ごときで木がいちいち枯れてたら世界中の森が現存していないよね?って説得力ないですか?

とある樹木医さんのブログでも「虫が原因で木が枯れることはほとんどない」、あまりに害虫に過剰反応して薬剤をかけまくる方が自然環境によくないし、ネオニコチノイド系農薬はミツバチが減ってる原因と言われてます。

ミツバチは人間が食べる作物の受粉をしてくれる重要な生き物で、もし居なくなったら食料危機になり大変なことになります。

しかし、何事にも例外があります、この穿孔系の虫だけは気をつけた方がよいです。 ほかにマツ枯れやナラ枯れという害虫が原因で樹木を枯らす現象もありますが、共通するのは水分を運ぶ道管(松は仮道管)の機能低下もしくは停止で水分を吸い上げられなくなり枯れてしまうことです。

毛虫やイモムシは葉っぱを食べるだけなので少しぐらいなら大目に見てあげても良いと思います。丸坊主にされるぐらいの大量発生や、イラガやチャドクガは駆除することをおすすめしますが・・・

現代は虫の嫌いな方が多いのでホムセンで害虫薬剤コーナーにはあらゆる種類の薬が売ってますね?私も好きなほうではないですし仕事柄お客様に頼まれたら消毒もする立場ですけど、自然や生態系のことを考えると使わないにこしたことはないんですよね。ハチとかも巣を見つけたらすぐスプレーでプシューってやってしまうがちですが私はアシナガバチに今年は五回ぐらい刺されましたが「この野郎!よくも刺しやがったな!」とは思いませんし駆除もしません。

「巣に近づいてすまん」ぐらいに思ってます(笑)アシナガバチが居ないと多分イモムシケムシのパラダイスでえらいことになると思います。

ということで伐採しました。幹は腐ってもないし見た目は健康ですがいちばん肝心の根鉢は穴だらけでスカスカだと思われます。

オリーブちゃん長いことお疲れさまでした。

在りし日のオリーブちゃんです。すっごい元気でした・・・

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