芝の張替え(市松模様)

お客様から「もぐらに庭がボコボコにされて歩きにくくて困ってるので芝を張替えたい」というご依頼を受けました。芝も雑草だらけでかなり傷んでいるので剥がして、もぐら対策にホムセンでよく売ってる30cm角、平板敷石を敷き詰めるか?人工芝にするか?でも緑が少しあったほうが良いのでどうしようか?という感じでお客様とご相談の上、芝と平板を交互に敷き詰める、いわゆる市松模様にしましょうか?というこどで話が決まりました。

上の写真は施工前の写真を撮り忘れて違う場所なのですが、概ねこんな感じの状態でした。しかし、もっと施工面積は広いです。

いつものように、お客様に「正直やったことないのであまり期待しないでください(力量不足です)とことわった上で仕事させて頂きました^^ 自身満々で仕事受けて、がっかりされても嫌なので・・・

とりあえず、いつものようにカーマで材料を買ってきて、どんな感じになるか?うちで並べてみましたが、結構オシャレでいい感じではないですか?芝はTM9というなぜか畑違いのトヨタ自動車が開発した背丈があまり伸びず、芝刈り頻度が少なくて済むというモノにしました。

TM9は普通の高麗芝の倍ぐらいのお値段しますが、芝刈りってかなりめんどくさいですから後々のこと考えたらこっちのが良いかな~?

とりあえず既存の傷んだ芝を剥がします。一週間前に除草剤撒いたのですが、あまり枯れてませんでした。正直、枯れてから剥がすのと生きてるまま剥がすのってどっちが楽なのですかね?

施工部分の外枠だけは既存の平板をそのままにしときます。これを基準に敷いていきます。

久々の土木作業、手にマメが出来るし腰は痛くなるしでめちゃくちゃ疲れました・・・

最近はyoutubeで動画上げてくださってる業者さんがたくさんおりますのでこういうやったことない施工するとき大変助かります。ありがとうございます。

こういう仕事っていかにも庭師の仕事って感じがしますが、エクステリア(外構屋さん)のが得意だと思います(※個人の感想です) 動画見てるとほんと「すごい!」って思います。もちろん他の庭師さんも腕のある方はたくさんいらっしゃると思いますが、私は三流庭師もどきですので、まったくもって得意ではありません(笑) 左官とか下地ならしってめちゃくちゃむずいです(未熟ものの)・・・

芝は大概9枚一束で売っていて、一束で1m四方敷ける感じです。平板は30cm角ですが芝は若干長方形なのでめんどくさいわけです。このように長い分をカッターで毎回切るわけです。

しかし、まだ片面はほぼ30cmですっぽり平板の間にはまるのでマシですが、たまに入らないブツもあります。芝は工業製品のようにきっちりとはいかないのでしかたありません・・・

やっと半分ぐらい・・・ まだ平板が一個約6㎏なのでマシですが、これが分厚くて長い御影平板だと重量が4倍ぐらいになりますので、多分私のガラスの腰では持たないです(笑)

あとちょっと。

腰は痛いですがランナーズハイのように石板張りーハイになって仕事を加速させます・・・

最後にたっぷりお水を撒いて完成しました~(一人で三日かかりました) 正直けっこう甘くみてましたが、すんごいしんどかったです。動画でDIY女子的なのよく見るのですが、結構簡単にやってるように見えたのですが、ぜんぜん簡単ではなかったです(笑)

この市松模様だと芝と平板の厚みに若干の違いがあるのでその調整がめんどくてむずかしかったです。さらに芝の下は左官砂より植物の生長のこと考えると園芸土のがよいので余計手間です。でも芝は強いので左官砂(塩分のないもの)でもぜんぜん問題なく成長すると思いますけど(保障はしませんが)

以前、売れ残りの半額芝を買ってきて、うちの芝の穴のあいたとこにポイっと置いただけで放置しといたのですが、ふつうに根付きましたので・・・

しかし売れ残りなので半分ぐらいは枯れてますね。芝は束売りしてますので光が当たらない中のブツは光合成出来ずに死にますわねそりゃ・・・

別角度。ちょうど施工が終わった翌日が雨なのでよかったです^^

あと、言い忘れましたが、一番肝心なもぐら対策。このままだと芝生の部分にまさにモグラ叩きのようにボコってなるかもしれないので、芝の箇所全部にネットで買った「もぐらよグッバイ」とかいう唐辛子成分配合のモグラ対策ピンを打ってます。これ結構高くて一本100円もしましたのでこの面積で100本(一万円)使いました。結構値段が高いので効いてくれないと困りますが、どうなるでしょうか?

プロから見たら「ガタガタで下手くそ!」って言われるかもしれませんが私的には初めてやったわりには大満足です!平板はモルタルでくっつけてないのですぐ剥がれますが、逆に言うと将来、石が沈んでもすぐに調整出来るのでよいと思います。

これで芝が青々と茂ってくれるともっと綺麗になるでしょうね?

疲れましたけどいい勉強になりました~ ありがとうございました・・・

※6月7日お伺いしたところ、とてもいい感じに芝が青々としておりました ↓

もぐらにボコボコもされてないのでもぐらピンは今のとこ効いてるようです。

ラティスフェンスを竹垣(建仁寺垣)にリニューアル

ラティスが結構傾いてきたので、植栽含めて全撤去して、なにか目隠しに庭木を植えようかどうしようか?というご相談でした。植栽は多分キンシバイだと思うのですが、「たしかに藪状態なので、もうちょいすっきりした植物に植え替えもありかな~」なんて思ったのですが、いろいろ考えて私の方から「竹垣はどうですか?」とお客様にご提案させていただいたのですが、「正直作ったことありませんので練習を兼ねてやらせてもらえたら大変ありがたいのですが・・・」

というこちらのわがままな希望を快くご承諾くださいました^^ 大変ありがたいことです。

最終的に植栽のキンシバイ?は奥様が「結構綺麗な花が咲くから残ってても良いのじゃない?」ということで残すことにしました。ということでリニューアル工事させて頂きます^^

とりあえずラティスを撤去しました。あれはホムセンで売ってるラティス用の金属杭で刺さってるだけなのでわりと簡単に撤去できました。

丸太杭を打ちます。これが一番重要なんじゃないか?と思います。これが傾いてるとその後の作業もグダグダになりますよね? キンシバイも刈り込みました^^

土の中はこのように配管やらなんやら埋まってることが多々ありますので、結構慎重にやらないと悲惨なことになりかねません(笑)

骨組み終了しました~。

竹屋さんのアドバイス通り、上と下は角材にして強度をアップしました。竹屋さんも言ってましたが、高さ180cmの大きいタイプは今はほとんどが角材通してクギでバスンバスンと打って固定してくようです。試験や教科書では丸竹を横に通してシュロ縄で縛っていくだけですが、やはり強度的には弱いようです。動画をいろいろ見てみたのですが、竹屋さんの言う通り、大きいタイプは角材通してエアー釘打ち機でパンパンと固定してるプロの方がほとんどでした。

私はそのあいのこぐらいで製作していきます。

立子をからげました~。これが一番楽しい作業かもしれません・・・

正面は植栽を生かすために竹垣は上半分だけとなります。

傘竹被せてねじりいぼで結びました~。結びを結構練習したのですが、たまにわけわからんくなって軽くパニックになります(笑)

結う時は「シュロ縄は水で濡らしたほうが良い」とか言いますが、手が真っ黒になって仕事がしづらいので乾いたままでやります。安いシュロ縄は結びにくいですね、男結びは手袋してやると結びにくいので素手でやりますが手が痛くなります。

完成しました~^^ 初めての本番のわりには上手に出来た気がする・・・

追加で植栽を囲んでるレンガを撤去して御影縁石に交換します。やはりせっかく和風にしたのでレンガは合わないですしね^^

御影縁石はカーマで買ってもよかったのですが、こちらのお宅様には使ってない御影の飛び石がたくさんありましたのでそれをカットして使いました(エコと節約です^^)

ちょっと時間的に余裕がなかったので適当に切ってざっと置いただけでガタガタですが(笑)

お客様は「これで十分」とおっしゃってくださいました。

↓ before after

↓裏側(内側)

どうでしょうか? 自分ではかなり良くなったと思うのですが・・・

お客様もとても喜んでくださいまして、ほんとにやったことないのに無謀でしたが竹垣をお勧めしてよかったです。 あらかじめ勉強すればなんとかなるもんですね^^

今は本だけじゃなくて動画でも手軽に勉強出来るのでつくづく便利な世の中ですね~。

樹形が今一なマキの木(玉散らし)の改作

こちらのお宅様はかなり立派なお庭で昔ながらの和風なお庭です。松と玉ものメインのお庭なので庭園っぽい作りを意識されたのかもしれません。イヌマキの玉散らし仕立てだけで10本あるのですが、私が気になっていたのは「正直どの樹木も頭がでかい傾向なので少し仕立て直したいな~」と思いました。で、この人は去年あまりに頭でっかちで見てて安定感がないので思い切って上の方をバサバサと間引きして玉をちっちゃく分割してみたのですが、ご覧のとおりかな~りかっこわるい状況となっております(下手くそ)

もちろん大胆な改作をしても、枝の位置配分によってはすぐかっこよくなる場合もありますが、何年かかけて徐々に仕立て直してかっこよくしてくパターンのが多いと思いますのでこいつもまあ改作一年目だししょうがない面もあるのですが、今年の状況を見る限りこのままだと将来性がないっぽい、そもそも頭が飛びぬけてろくろっ首っぽいので「これはダメだ」と判断して頭を断幹することに決めました。

で、上の間延びした三玉を落としてこんな感じになりました。いかがでしょうか?右上の飛び出した玉を切るかどうか悩んだのですが、切ると寂しくなりそうだし、枝の曲がり方がおもしろい動きなので残してみました。正直、この角度だと完全に要らない枝なのですが、この先もうちょい内側に枝葉が茂ってくれたら、使えるかもしれません。

剪定のちょっとした鉄則なのですが、「迷ったら切らない」 切ったらもう取り戻せませんが切らないで様子を見れば、後でまた考えなおせるからです。

別角度。どうでしょうか?自分ではかっこよくなったと思うのですが・・・

この角度だとさっきの切るか切らない迷った枝があるほうが断然良く見えるのです。

あの枝を将来茂らせてあわよくば頭の断幹跡を隠せないかな?と思ってますが(厳しいかな)

でもこの状態でもめちゃくちゃ変ではないような気がします・・・

ほかにも頭でっかちな木がたくさんあります。こいつはマルバヒイラギ。頭を限界ギリギリまで刈り込んでもこの頭のデカさなのでどうしたもんかと悩みます・・・

ウバメガシ。今年は玉をちょっと間引いてちょっとかっこよくなりました^^

この人も頭がデカイですが二段目、三段目の玉もデカイのでバランス的のそれほどおかしくはないです。他にもツゲの玉散らしも頭でっかちなのが居ます。

樹木は頂芽優勢といって、上の方ほど優先的に芽を出して勢いがありますので毎年同じように刈り込んでいても気づいた時には頭がでかくなってたり生垣が高くなったりするものです。なので剪定の基本といたしまして上の方ほど強く切り、下に行くほど徐々にゆるく剪定してくとよいと思います。

お客様に失礼ながら「○○さんちは頭でっかちな木が多いですね」と進言してしまったのですが、こちらのお客様はとてもよい方で、若輩者の私の言い分もちゃんと参考にしてくださったり。いつもおまかせで仕事させて頂いてるのですが、「剪定のやりにくい木だったら中村さんの仕事がしやすいように低くしてもいいからね」とおっしゃってくださったり、とてもありがたくやりがいがあります。

ということで今週は玉もの刈り込み祭りでした~ マキタの小型トリマーちゃんがたくさん仕事してくれました。もうバリカンがないと仕事になりません・・・

ハマヒサカキの花はプロパンガスの匂い

あまり知らない方も多いともいますが有名なサカキの仲間です。私はサカキ、ヒサカキ、ハマヒサカキと覚えています。プロパンガスとか都市ガスは本来は無臭らしいのですが、ガス漏れ時に発覚しやすいようにわざとあの臭いを付けてるようです。こいつはガスそっくりな匂いがして知らない人だと「ガス漏れしてる?」と勘違いするかもしれません(笑)

以前、横浜で異臭騒ぎ(ガス臭)が頻繁に起こったことがありましたが、これが原因じゃないのか?と疑ってますが、時期的に春にも異臭騒ぎがあったのでやはり違いますかね?

こいつは結構道端とかそこらに植わってたりしますので、もし発見したら匂いを嗅いでみてください^^ ヒサカキのが遭遇率は高いですがヒサカキの花もやはり臭いらしいです。どっちもこんな感じの魚の目玉が大量に密集してるよう花が咲きますので判り易いと思います。

自己流の剪定で弱ってスカスカだった黒松さんですが、二年ぐらい?剪定せずに樹勢を付けたら元気になりました。去年は二年ぶりの剪定だったのであまりかっこよくならなかったのですが、今年は葉っぱも短く小枝もすこし増えたのでそこそこ黒松っぽくなりました^^

毎年手を入れればかっこよい黒松に復活すると思います。

ちなみこれは↓去年の剪定後です

ちょっとわかりづらいですが葉の長さと密集度が違います。

カシワ(柏)を剪定しようと思ったら・・・

ハトが子育て中でした。子育て中のハトって結構辛抱強くて人間が近くに居ても無視して温めてたりしますが、この人は僕が「どうせ空の巣だろ~」って急に近づいたのでさすがにびっくりして親御さんは飛んでいってしまいました(ごめん) 後から確認したらちゃんと戻って暖めてました(よかった)

ハトは鳩ミルクというもので子育てするようです。よくツバメが何回もエサ取りに往復する映像を見ますが、ありゃ大変だし親は偉大だな~なんて思いますが、ハトはそういう感じではないようです。ミルクと言っても母乳のような感じではなく口から吐き出して飲ませるようです。

ちなみにカシワは落葉樹ですが冬でも枯れた葉っぱが付いたままです(落葉しません)

春に新芽が出るまで枯葉が落ちませんので、「代が途切れない」ので縁起が良いと言われてて?カシワは昔から縁起木、神聖な木とされています。

ハトもそのことを知っていて、この時期にカシワに巣を作ったんだと思います。普通の落葉樹ですと、この時期落葉して丸裸で外から丸見えになってカラスに襲われてしまいますからね・・・

ブナ科の植物は他にもクヌギとか落葉樹なのに枯れた葉っぱがいつまでも落ちない樹木がぼちぼちあります。見た目もみすぼらしいし、なんで落ちないかは理由はわかってないようです。

オリーブを枯らす害虫

先日お客様宅で「オリーブが枯れてしまった」とご報告頂きました。結構でかいオリーブで20年?くらい植わってたようです。とても元気だったしなんで枯れたのかさっぱり解らないので、とりあえず「オリーブは乾燥気味が好きでジメジメは嫌い」とお伝えしてなんやかんやとお話しながらふと根元を見ると。例の穴だらけでオガクズのあれが・・・

もうこれでもかってぐらい穴だらけでした・・・ 根元に雑草とか生えてると意外と気付きにくし、樹木ってやはり上ばかり見るので根元は見逃し気味になったりします。しかし、ここまで穴が綺麗に開いてると早期発見さえすれば駆除は簡単っぽいです(ノズル付きの駆除スプレーでいけると思います)

テッポウムシかな? 「こいつはエゴノキも枯らすし結構怖いな」なんて思って家で調べたら、オリーブアナアキゾウムシとかいう虫の幼虫もテッポウムシと同じような状況になるようです。

私は虫には結構寛大な方で以前は「虫ごときで大きな樹木が枯れることはほとんどない」と思う派でして、虫ごときで木がいちいち枯れてたら世界中の森が現存していないよね?って説得力ないですか?

とある樹木医さんのブログでも「虫が原因で木が枯れることはほとんどない」、あまりに害虫に過剰反応して薬剤をかけまくる方が自然環境によくないし、ネオニコチノイド系農薬はミツバチが減ってる原因と言われてます。

ミツバチは人間が食べる作物の受粉をしてくれる重要な生き物で、もし居なくなったら食料危機になり大変なことになります。

しかし、何事にも例外があります、この穿孔系の虫だけは気をつけた方がよいです。 ほかにマツ枯れやナラ枯れという害虫が原因で樹木を枯らす現象もありますが、共通するのは水分を運ぶ道管(松は仮道管)の機能低下もしくは停止で水分を吸い上げられなくなり枯れてしまうことです。

毛虫やイモムシは葉っぱを食べるだけなので少しぐらいなら大目に見てあげても良いと思います。丸坊主にされるぐらいの大量発生や、イラガやチャドクガは駆除することをおすすめしますが・・・

現代は虫の嫌いな方が多いのでホムセンで害虫薬剤コーナーにはあらゆる種類の薬が売ってますね?私も好きなほうではないですし仕事柄お客様に頼まれたら消毒もする立場ですけど、自然や生態系のことを考えると使わないにこしたことはないんですよね。ハチとかも巣を見つけたらすぐスプレーでプシューってやってしまうがちですが私はアシナガバチに今年は五回ぐらい刺されましたが「この野郎!よくも刺しやがったな!」とは思いませんし駆除もしません。

「巣に近づいてすまん」ぐらいに思ってます(笑)アシナガバチが居ないと多分イモムシケムシのパラダイスでえらいことになると思います。

ということで伐採しました。幹は腐ってもないし見た目は健康ですがいちばん肝心の根鉢は穴だらけでスカスカだと思われます。

オリーブちゃん長いことお疲れさまでした。

在りし日のオリーブちゃんです。すっごい元気でした・・・